2021年12月19日日曜日

メタバース

 今、話題のメタバース。フェイスブックが会社名を”メタ”に変更、そして、12月7日には、メタバース協会設立が発表された。設立したのは、暗号資産業者4社。これが、波紋を呼んでいる。

 そもそもメタバースって何?
 メタバースの定義は、現在、ない。メタバースとはこれだと断言、説明する人はうそつきである。今、メタバースとは?と書かれているのは、あくまでも、メタバースの一部を説明しているに過ぎない。つまり、メタバースには、こうこう、こういうものがあると言うことはできるが、それがすべてではないもので、今も次から次と広がっている世界である。
 あえて定義らしいものを書いてみると『ネットで、ネット技術を使って構築された仮想の空間の中で、活動し、その上に出来上がっていく世界およびその活動』とでもいうのだろうか?
 あえてネットと書いた。インターネットと書かなかったのは、さらに進化したネット技術が開発されそちらに移行していくかもしれないからである。リアル世界に平行して存在する仮想空間と言ってもいいかもしれない。
 この考え方は昔からある。1980年代にはアバターを使ったネットコミュニティがあったらしい。さらに、2006年にSecond lifeが会員数200万を越えた。これはネット上に3次元仮想空間を造って、メンバーが自由に活動した世界。昨日(18日)abemaの番組で、メタバースについての紹介があった。番組での話では、Second lifeは、いまだに細々とではあるが続いているらしい。ただ、当時のネット環境がまだ発達していなく、発展できなかったという。
 大きく変わってきたのは、2015・6年、Vtuberが現在使っている技術が開発されたことによる。さらに、4Gが世界中に張り巡らされ、5Gへと移行することになって、ネットが少しずつ追いついてきて、ネット環境が整ってきたことで、やっと仮想空間が整備されてきたためである。
 その技術に真っ先に取り組んだのがVtuber。ちょっと話はずれるがVtuberについて語らないわけにはいかない・・・実は、この技術が面白そうなのでVtuberにはまったのである。メタバースの先駆者たちと言っていい。
 まず、2016年キズナアイが誕生、その翌年17年、ピーナッツ君、が誕生、ミライアカリ、シロ、ねこます(技術者でもある)、ときのそらなど10人未満ではあったが、現れた。そして17年後半から年明け18年初には、輝夜月、富士葵、ぽんぽこ、ヒメヒナ、おめシスなど、続々とVtuberが誕生した。このあたりまでのVtuberを『いにしえの民』と呼ぶ。4月までにその数2000組を超えた(現在5万組を超える)。ネット上で何をやっても許される時代。この年の3月以降、ホロライブ、にじさんじ、ドットライブ等会社として、ライバー(ライブ配信を行う人)や中の人のオーディションが開かれた。色々なコンテンツが生まれ、必要とされる色々な技術が開発された。まさに、VtuberとVR技術は互いに進歩していく。そして、その頃には『お誕生日会』と称して、3次元仮想空間会場を創り、Vtuberを中心に登場、会員が、アバターで直接その会場に入って誕生日会を見ることができるシステムが完成している。アバターがいる位置から見た会場の場面が見え、参加している実感を得ることができるのである。さらに、『マイクラ』が登場する。仮想空間を多数の人たちがアバターを通じて共有できるゲーム。そして任天堂の『あつ森』が出てくる。2017年リリースされたVrchatが、今はさらに進化してきている。まさにVtuberにとってはファンとの交流の場が広がったのである。その前に、ネットゲームでは、参加者たち多数が同じ空間で、ゲームを楽しめるようになっていた。そのため、Vtuberの多くがゲーマーであったり、その関係者だったりする。(現在では、一般の人が参加、歌手・声優も多数いる)
 現在、仮想空間に内を自由に行き来して楽しめるイベントが多く開かれている。一般企業が主催する『バーチャル渋谷』なるものまで出てきている。今や、Vtuberに限らず、一般の人を巻き込んでのバーチャル3D世界が多数出現している。その中でも代表的な世界的なヴァーチャル空間はVrchatである。この中では、商談さえ行われている。
 そうそう、言い忘れたが、Vtuberが3Dになった(一部制限付き)のはつい最近で、ネット環境にはどうしてもデータ容量の問題があり、完全な3D化が実現できない。今まで、その壁をVtuberは2.5次元と言う世界を作り上げ、実現してきた。アバターも動きに制限が付く。現在もそうである。完全な3Dバーチャル世界を実現させるためには、5G以上の環境が必要なのである。もし、通信環境が整ったら、今まで、複雑なソフトを創らなけらばならなかったのが、直接表現できることから、もっと単純なソフトで、効率よくコンテンツが創れるようになる。さらに、受け取る側、見る側も同時に同じレベルで、会場に入れるようになる。早く、環境を整備してもらいたいものである。
 さて、話をもとに戻そう。現在メタバースはどうなっているのだろうか?
 1月25~27日に行われたVCTECでの講演を参考に書き進んでいく
 現在、多くの業界が参入してきている。大きく分けて、ゲーム、SNS、VR/AR、Crypto(ブロックチェーン技術)などで、最も参加人数が多いのはゲーム。
 4つの内の前3つは、映画とかアニメ、ゲームなどで想像ができる。問題は最後のCrypto。
ブロックチェーン技術、これはアプリケーションインフラ・ネットワークのレイヤ(構造の要素)とかでできていて、・・・説明が面倒になってきたので、細かい説明は飛ばして、進める
 ビジネスモデルには「ビットコイン」、さらに進化したデータを保存できる「イーサリアム、などの技術が出てきて、これらによって、暗号通貨など、自動で売買ができる取引所が出来て、金融業界で使われるようになった。これも仮想空間上での活動というもので、やはりメタバースと呼ばれるようになっている。最近出てきたNFTもしかり。
 このNFTは、画像などデジタル作品などをNFTの専用ファイルにしておくと、コピーされても、そのNFT で創られた証明書(メタデータ)はコピーされない。つまりNFTは、証明書の役割を果たす。だが、画像などはコピーできる。しかし、元データはどれであるか判定できることから、これ使って、デジタルアートの販売がなされるようになった。ツイッター内容やゲームキャラクター、さらにスタンプなどがNFT化され、販売がなされている。これも仮想空間での活動である。現実に、今年、小学生が創ったスタンプがかわいいと、そのNFT画像が世界中で使われ(使用にコストが伴う)、その画像で80万円を得たというニュースもあった。なので、おおもとの画像データは、売買されて別の人に移れば、そこから得られる収入を、別の人が受け取ることができるようになるなど、その世界が広がっているのだ。有名な絵の所有を、NFT画像にして、その権利を所有するという売買もされている。中には共同所有と言う形で、何億円もする絵を100人、1000人で分割所有するという売買も行われている。その所有権の証書が、NFT化された画像データなのである。
 メタバースとは、前述のバーチャル空間に、後述のデジタル取引空間が加わり、さらに、WEB3、DAO(説明省略)と呼ばれる活動へと発展してきている。これからさらに、色々な仮想空間での技術が開発されて発展していくだろう。

 最初にあげた、メタバース協会。後から出てきて、まだ参加者がいないのに、金をバックに、勝手にメタバースの中心だというのは何なんだ、と怒っているのが、メタバースを発展させてきた人たちである。
 メタバースは、さらに新しい技術が出てきて、さらに広がっていく注目の世界である。
 そうだ、映画『マトリックス』。人間社会がすべて3D仮想空間に移された世界を描いた映画を思い出した。
 どうも話が長くなってしまう。来年はメタバースに注目!!

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