今日(8日)、日経に次の記事が載った
☆(N)ノーベル賞・真鍋氏「日本に戻りたくない」の教訓 (15:23)
・私が日本に戻りたくないのは「調和」の中で生きる能力がないから――。2021年のノーベル物理学賞の受賞が決まった米プリンストン大学の真鍋淑郎・上席研究員が、記者会見でこんな言葉を残した。「ジョーク」と受け止めた会場では笑いが起きたが、そこには日本の政策決定者や学術界の関係者が耳を傾けるべきメッセージが含まれている。
・2001年、真鍋氏が米国に戻ることを報じた本紙の記事には、こう記されている。「所管が違う様々な研究機関との間の忍耐がいる調整業務、研究スタッフの不足、本音を率直に話さない日本独特の習慣――。米国では考えられなかった本来の研究以外の苦労が重くのしかかっていたことが言葉の端々からうかがえた」
・真鍋氏がもともと日本で活動していたら、偉業は生まれなかったかもしれない。周囲の空気を読むことを求められ、異端児は煙たがられる。「誰もなし遂げていないこと」に挑む最前線の研究者にとって、居心地が良いとはいえない。
・米国の研究環境の素晴らしさにも言及した。「上司が寛大で、研究で何でもやりたいことができた。コンピューターを使いたいだけ使えた」。温暖化懐疑論者がいても、潤沢な資金が与えられ、好きなだけ研究に打ち込めた。
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